ヒューマンスタディ協会 人の研究をし人間関係の基礎を築いてく 社会のための心理学


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協会概要

 当協会の概要につきましては、正式な要綱が完成するまで、「人の研究」に発行者結語として記載してある下記文面を掲載させていただきます。



 今から約半世紀前の昭和34年に本書が出版されていたことには驚きを隠せません。

 ご遺族からのお話によると、著者は学生の頃より、実際に一日に何十人という調査ノルマを自らに課していたそうで、直接に接して観察し、それをもとに仮説を立て、検証するという日々を生涯続けられたそうです。今のようにインターネットどころか電話さえ普及していない時代背景を考えるに、その労力は想像にすらできるものではありません。

 さて、本書の中で、著者はタイプというものを「人の潜在的可能性の型」としてとらえ、現実社会において有効性をもつ最小限の分類として12のタイプに分類し、それを図式化しました。
 簡易的にその手順を説明させていただくと、
  1. 知性派・情緒派・行動派の3類型を、円環状に光の3原色のように配置し、隣接する部分を色が交わるがごとく、「知性派に近い情緒派」「行動派に近い情緒派」というように、グラデーション的な類型にすることで6類型を構築する。

  2. さらに、その円環図を内向的要素と外向的要素という具合に、気質的2分法で円の内側と外側に分け、これは男女性差のように明確な2類型に分類する。

  3. そして、これらを図式として重ね合わせることで計12タイプの性格類型図の完成に至ったというものです。
 実は、ここで何よりも驚かされるのが、このタイプ類型の独創的な図式化は、単に分類の視覚化としての役割だけではなく、その図式から読み取れる「人間関係図」としても構築されていたことにあります。円環図における各タイプの配置関係によって、各タイプ同士の心理的な距離感等を読み取ることができるというものだったのです(これについては、後に出版された著書「性格の発見」「性格入門」において更に詳しく解説されています)。

 それは、さながら人間社会の曼陀羅図のようでもあり、または、欧米一辺倒の心理学から東洋的な人間学としての発展、そして融合への道筋を後世に示してくれている羅針盤のようでもあります。

 この完成度は特筆すべきものであり、このような類まれな「実践的心理学理論」が約半世紀の時を経て復刻できたことは、まさに、これからの時代が要求する必然性であったのかもしれません。

 最後に、ご遺族と本研究を継承する我々の意向として、原著者のご研究を「社会貢献として活かす」目的があるということを、出版に至った経緯の一つとして、ここに明記させていただきます。よって、本書の出版においては、出版の実費以外の収益分は全て慈善活動を行う団体の設立資金に充当し、また、今後予定している他の書籍の復刻出版や、現代的な事例検証による研究発表などの出版や講演活動等についても、その収益の一部、または全てを慈善活動に寄付させていただく予定となっております。

ヒューマンスタディ協会設立発起人一同

*本書及び原著者のご研究に関しましては、無断での使用、転載、引用、改変、流用等は一切禁じられております。

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幻の名著『人の研究』が完全復刻版で2008年2月25日に発売されました。
詳細はこちらからどうぞ

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